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2016年ファウンドリの世界トップ10社ランキング見通し

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2016年の世界のファウンドリトップ10社の予想をIC Insightsが発表した。それによると、1位はダントツのTSMC、2位GlobalFoundries、3位UMC、4位SMICは変わらないが、5位にはイスラエルのTowerJazzが上がってくるとしている。ファウンドリビジネスは半導体全体のビジネスより成長率が常に高く、2016年も半導体全体がマイナス成長なのにファウンドリは9%成長すると見ている。

表1 2016年世界のファウンドリトップ10社 出典:IC Insights

表1 2016年世界のファウンドリトップ10社 出典:IC Insights


表1で採り上げている企業は、ファウンドリ専門メーカーに限っている。SamsungやIntelもファウンドリビジネスに参入しているが、ここでは加えていない。ファウンドリビジネスは寡占化が進み、TSMCだけで58%のシェア、上位4社だけで全体の84%も占めている。TSMCの売り上げは、8%増の285億7000万ドルにも上るとIC Insightsは見積もっている。

ファウンドリビジネスはここ2年ほど半導体全体の売り上げよりも上回っている。2014年は半導体が9%以上成長したが、ファウンドリは17%も増加した。2015年は半導体全体では-1%だったがファウンドリは6%成長し、2016年は半導体全体が-2%とマイナス成長になるが、ファウンドリは9%成長すると見ている。

表の中で大きく伸びそうなのがTowerJazzと中国のSMICだ。それぞれ30%、27%と見込まれている。TowerJazzは、2013年の5億500万ドルから2014年8億2800万ドル、2015年9億6100万ドルとやってきて2016年に12億4500万ドルと急成長が見込まれている。SMICも2011年の12億2000万ドルから2016年には2倍の28億5000万ドルが見込まれている。SMICの成長には買収もある。イタリアのファウンドリLFoundryの株式の70%を5500万ドルで買うことで2016年第2四半期に合意しており、LFoundryの生産も見込んでいる。200mmウェーハを月産4万枚生産する規模の工場だとしている。この買収によりSMICの生産能力は13%アップするという。

2016年のSMICが急成長するからといって、中国のファウンドリは大きく成長しないようだ。中国におけるファウンドリ市場は2016年に8.2%のシェアしか見てない。2006年、2007年には13.3%のシェアを占めていたため、むしろ減少していることになる。ただし、中国は政府系ファンドの投資により、ファウンドリビジネスのシェアを2020年までにもっと上げていくのに違いない。

(2016/08/24)

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