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IHSも2016年の世界半導体売上ランキングを発表

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市場調査会社のIC Insights、Gartnerに続き、IHS Markitも2016年の世界半導体メーカーのトップ10社を発表した。IHSもGartnerと同様、ファウンドリを含めておらず、全ての半導体メーカーの半導体合計売上額が世界の半導体市場規模となる。この調査では2016年の世界半導体市場規模は、前年比2.0%増の3524億4900万ドルとなった。

表1 世界半導体トップテンランキング 単位は百万ドル 出典:IHS Markit

表1 世界半導体トップテンランキング 単位は百万ドル 出典:IHS Markit


昨年の年初のマイナス成長見込みからプラス成長へ変わったのは、後半にDRAMとNANDフラッシュのメモリが平均単価(ASP)の上昇によって、いずれも30%以上成長し、その勢いは2017年も引き続き持続している。このため2017年のメモリは記録的な売上額になりそうだ(参考資料1)。

1月下旬に発表されたGartnerのランキング(参考資料2)と比べ、BroadcomとSK hynixの位置が入れ替わっているだけで、それ以外には順位の変動はない。ただし、調査会社によってカバーする半導体メーカーの数が違うため、合計の売上額もわずかであるが異なる。ちなみに1月のGartnerの売上額は、前年比1.5%増の3396億8400万ドルである。またWSTSの発表数字は、1.1%増の3389億3100万ドルとなっている。

Broadcom社(Broadcom Ltd)は、Avago TechnologiesがBroadcom Corpを370億ドルで買収したことで、第4位に躍り出た。2015年のランキングではAvagoは11位にすぎなかった。今回、11位以下では、ON SemiconductorとNvidiaが大きく伸びた。ONはさまざまな買収、Nvidia はGPUのAI応用に力を入れて伸ばした。

またQualcommは2016年もファブレス半導体企業のトップを守ったが、2位と3位はそれぞれMediaTekとNvidiaが占めた。ファブレス企業の中で最も大きく伸びたのは、Cirrus Logic。AppleとSamsungの携帯電話に製品を供給したことによる。5位上がって10位に食い込んだ。

2017年も1位と2位は変わらないだろうが、3位のQualcommはNXP買収によって売り上げは大きく増えることになりそうだ。

参考資料
1. 今年の半導体IC市場は2ケタ成長に、IC Insightsが上方修正 (2017/03/30)
2. Gartnerの2016年世界半導体トップランキング (2017/01/26)

(2017/03/31)

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