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半導体に暗雲、メモリ市場の下落始まる!〜中国では過去最多3470社が倒産

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一本調子で上がり続けてきた半導体の市況に、少しく暗雲が立ち込め始めた。まずは何と言っても、ここに来てメモリ市場の一気下落が始まったことにある。メモリの総合最大手であるSamsungは、2022年3Q(7~9月期)の売り上げが前期比19%減の2兆3777億円に留まったことを明らかにした。幹部は「劇的に変化してきたメモリ市場をきっちりウォッチしなければならない」とコメントしている。

米Micron Technologyも、22年6月期の四半期売上高がやはりかなりのガタ落ちの前期比21%減となっている。台湾の南亜科技は、22年8月売り上げが5カ月前の53%減となっており、まさに劇的な凋落ぶりを表している。DRAM市場がどうにもならない。もちろん、SK Hynix、東芝/Western Digital連合軍もかなりひどいことになってきている。

こうした状況下で、22年の世界IC市場の成長率予測は、これまでの10〜15%成長から7〜8%成長へと引き下げられつつある。各メモリメーカーにヒヤリングしたところ、これは現在進行中の顧客による大規模な在庫調整によるものだとしており、おそらく来年春頃には終わるだろう、との楽観的予測もある。

ところが筆者はそう考えない。世界最大の消費国である中国の経済がまったくもってすごいことになっているからだ。公式発表を見てみても、中国のGDPは4〜6月期に0.4%増という低迷ぶりなのだ。そして、多くのアナリストたちは22年通期でも2.5%程度がよいところだ、と見ている向きが多い。

この原因は2つある。ひとつは、不動産価格の一気下落により消費購買力がものすごく落ちていることである。そしてまた、コロナの抑え込みは異常としか言いようがない。全く外に出ることを許さず、閉じこもりを強制するわけであるからして、一般消費が伸びるわけがない。

中国人民の財布の紐はここに来てものすごく固くなっている。とりわけ自動車、液晶テレビ、スマホなどの高額製品については、買い替えを渋るケースが激増している。中国のスマホメーカーの大不調が、メモリ市場の下落に直結しているのだ。さらに加えて、データセンター増設で期待されたSSDなどの出荷も悪くはないが、劇的に伸びているとは言い難い。メモリ市場のスイッチはオフになってしまった。

こうした状況下で、台湾のTSMCだけが一人気を吐いている。22年3Qのランキングにおいて、TSMCは前期比11%増の2兆6260億円を売り上げると予想されている。そうなれば大変なことになる。すなわち、SamsungやIntelを抑えて、瞬間的ではあるがTSMCが半導体世界ランキングのトップに躍り出ることになるのである。

中国の景気低迷が長引き、なおかつ新型コロナの抑え込みができず、加えてチップ4に代表される米国の中国半導体規制の動きが強まる中で、影響が出始めている。22年1〜8月までの統計では、中国の半導体メーカーは、実に過去最多の3470社が倒産したのである(編集注)。雨あられの半導体関連メーカーの設立にストップがかかり、倒産ラッシュが始まっている。8月のIC生産量も前年同月比24.7%減の247億個に留まり、下げ幅は記録のある1997年以降で最大となっている。

半導体市況全般のトーンダウンは、約1年間続くと見てよいだろう。その状況下で、米国の中国に対する半導体ストップ策が奏功してくれば、ますます中国は苦しくなる。これが世界GDPに影響しないわけがない。半導体景気に浮かれてきたここ2〜3年であるが、皆そろそろ急ブレーキをかけることを考え始めたと言ってよいだろう。

産業タイムズ社 代表取締役会長 泉谷 渉


編集注)
AFP通信社が発信している中国メディア、東方新報の10月4日配信の記事によると、倒産件数は確かに3470社だが、半導体産業に新規参入した企業が2020年に2万3100社、2021年には4万7400社だという。中国は政府が半導体産業に支援しているため、参入する企業は多いが、成功できる企業は極めて少ない。中国では政府が補助金を出すと、安易に金儲けできるとばかりに新規参入する傾向が強く、本気度を割り引いてみる必要がある。


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