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直近の世界ファウンドリトップ10社ランキング、パワーチップが躍進

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2021年第1四半期における世界のファウンドリは、前期である2020年第4四半期よりも1%増の227.5億ドルの売上額を示した。例年、第1四半期は、前年の第4四半期(クリスマス商戦)よりも落ちるのが常であったが、今年は異変が起きている。1位のTSMCから5位のSMICまで順位は変わらないが、PSMCのファウンドリ事業が前四半期比14%成長した。

表1 2021年第1四半期における世界半導体ファウンドリのトップ10社 出典:TrendForce

Table1: Ranking of Global Top 10 Foundries by Revenue, 1Q21 (Unit: Million USD)


第1位のTSMCは市場シェアを55%まで伸ばし、ほぼ独占に近い状態を示した。前四半期比2%増の129億ドルとなった。売り上げのドライバは7nmおよび16/12nmノードのプロセスだった。7nmノードは、AMDやMediaTek、Qualcommからの注文のおかげで同23%増の成長を遂げた。16/12nmノードの製品はMediaTekの5G RF送受信ICやBitmainの仮想通貨マイニングマシンによるもので同10%増であった。前四半期で伸びた5nmプロセスは、前四半期のクリスマス商戦という季節要因によって、Appleの最新チップ需要が一段落したことで、低下した。

第2位のSamsungは同2%減の41.1億ドルに下がったが、この2月に起きた米テキサスの大寒波により、工場のあるオースチンで停電になり、1週間程度工場が停止したため。このSamsungのファウンドリ工場S2ラインは4月はじめにようやく再稼働にこぎ着けた。プロセス作業中のウェーハは廃棄、そして電気が通じた時点からの復旧が始まり、ひと月以上稼働できなかった。このため、売上額が低下した。

第3位のUMCは、PMIC(電源用IC)やTDDI(タッチ式のディスプレイドライバ)やDDI、OLEDドライバ、CMOSイメージセンサ、Wi-Fi SoCなどの堅実な需要によって、同5%増の16.8億ドルの売上額となった。

第4位のGlobalFoundriesは16%減の13億ドルにとどまった。これはシンガポールに合った8インチウェーハ工場Fab3Eを2019年にVIS(Vanguard International)へ売却したのだが、その最後に受けた注文の生産を終えたことで売り上げが落ちたと見ている。

最も大きく成長したのは、Tower Semiconductorを抜いて第6位に上昇した台湾のPSMC(Powerchip Semiconductor Manufacturing Corp.)である。同14%増の3.99億ドルをマーク、特殊DRAMやDDI、CMOSイメージセンサ、PMICなどのクライアントからの12インチ(300mm)ウェーハサービスの単価と需要が共に上がったことで過去最高を記録した。Towerは前四半期比では1%増の3.47億ドルだが、前年同期比では26%成長を遂げている。

パワーチップはかつてエルピーダと共にDRAMを生産していたが、リーマンショック後にDRAMビジネスを見直し事業を再構築した。この結果、投資額が少なくて済み、かつ将来的に成長できうるICファウンドリへと舵を切り替えた。同じ12インチファブでも3nmのードの最先端ファブなら6000億台湾元(1台湾元=3.98円)かかるコストがその1/6の1000台湾元で済むため、微細化しないファウンドリを目指している。

3月25日には台湾の新竹市と台中市の中間にある銅鑼(Tonglu)サイエンスパークに月産10万枚のファウンドリ工場建設に着工した。2023年のはじめに稼働を始める予定だとしている。この工場は、微細化しない成熟プロセスを使い、メモリとロジックを集積するチップや、2.5D/3Dプロセスへと進めていく。微細化しなくてもヘテロウェーハのスタックを使い、高集積ICを実現し、コンピュータや5G、AI、クラウドなどの需要に対応できるとしている。

参考資料
1. ファウンドリランキング;TSMCの独占が進むビジネスに (2021/02/26)

(2021/06/02)

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