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ソニー全社は不調でも半導体部門は絶好調、1兆円突破へ

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ソニーの半導体部門が好調だ。10月30日の2019年4〜9月期の決算発表では全社売上額は前年同期比2%減の4兆480億円と縮んだが、営業利益は17%増の5098億円と最高益となった。画像センサの次の市場クルマだ。クルマ市場は系列が崩れてきた。半導体ファウンドリでも動きがある。

31日の日本経済新聞では、「ソニーの業績が拡大している」と表現しているが、実はソニーの売上額は低下している。スマートフォンやテレビなどのエレクトロニクス部門は前年同期比6.9%減と不調で、営業利益こそ445億円増の1210億円となったが、これはリストラしただけの話。映画と音楽、金融部門のサービス部門以外で増収増益を果たしたのは、半導体部門だけ。

ソニーの半導体部門であるイメージング&センシングソリューション部門の売上額は、同18.5%増の5415億円となり、営業利益は488億円増の1259億円となった。営業利益率は23.3%と立派な業績を達成した。2019年度の半導体売り上げ見通しでは、7月時点での見通しを500億円上方修正し1兆円を超える1兆400億円の売り上げを見込んでいる。営業利益も550億円を上方修正し2000億円としている。この利益の数字は、ソニー最大の稼ぎ頭であるゲーム機部門の2400億円に次ぐ。ちなみにゲーム機部門の売上額は2兆円ちょうどの見込み。世界の半導体産業が2019年には12〜14%程度のマイナス成長する中で、ソニー半導体の二桁成長は称賛に値する。

ソニーはCMOSイメージセンサで市場シェア50%強を持つ。同じ決算報告会で、長崎県内に新工場を設立すると発表した。新工場の投資規模は1000億円で、21年度から量産を開始する予定だ。長崎県諫早市にある既存工場に隣接した7万4800平方メートルの土地に建設する。25年の世界シェアを50%から60%に引き上げるという。

ソニー半導体の健全な経営に関して、ソニー本体の株主である米Third Pointは半導体部門の分離を求めているが、ソニー本社は半導体部門の切り離しに反対している。

ソニー半導体が狙う次のクルマ市場では、系列が崩れつつある。もともとトヨタ自動車から生まれたデンソーは今やトヨタ向けの売上額が50%を割るようになってきたが、このほど日立製作所とホンダが合弁で新会社を設立する、と330日に発表、日経が31日に報じた。ホンダが筆頭株主であるケーヒン、ショーワ、日信工業の3社をTOBで完全子会社にした後に、日立の子会社である日立オートモーティブシステムズがホンダ系3社を吸収合併する。出資比率は日立が66.6%、ホンダが33.4%となる。発足は1年後の見通しで、新会社の連結売上額は1兆7000億円になる見込み。日立は日産への売り上げが大きかったが、今後はホンダへの売り上げも見込めることになる。もはや系列は意味をなさなくなっている。

カーナビに使われている衛星を使った準天頂衛星システム「みちびき」の4番目の衛星が昨年打ち上げられ、GNSSの運用が始まっているが、三菱電機はその衛星からの信号を使い、クルマが地図を描く技術を開発した。11月1日の日経産業新聞が報じたもので、GNSSの位置精度はセンチメートル単位の誤差しかないため、クルマがGNSS信号を受信して道路を走行すれば自動的に地図の道路が描けることになる。クルマが過去に奏功したルートをマップとして記録し、自動運転に利用するとしている。

クルマのインパネやセンサなどを開発している日本精機が、ヘッドアップディスプレイ(HUD)技術部門をパイオニアから買収して手に入れ、都内の田端地区に東京R&Dセンターとして増強する。パイオニアから人材を迎い入れた。HUDはクルマのフロントパネルに投影するプロジェクタで、最近高級車から導入が進んでいる。パイオニアのHUDはレーザースキャン方式で、LEDよりも鮮明に見えるというメリットがある。今後、高級車から大衆車に広がりコックピットとしてのディスプレイ市場が成長するという予想がある。

最後に気になる噂話として、11月5日の日経に掲載された記事だが、台湾のTSMCは半導体製造を請け負うファウンドリだが、ファーウェイ向けのチップのプロセスサービスに対して、出荷を停止するように米政府が求めたという。TSMCも台湾の行政院もこの話を否定しており、真意のほどは不明だが、台湾にまでトランプ政権の影響が及ぶのかどうか、微妙なことになる。TSMCにとって、中国のファブレスは大きな顧客であり、TSMCへ出荷停止を要求するなら、韓国Samsungへも出荷停止を要求することになり、半導体産業は縮小方向へ政治的に引っ張られる恐れが出てきたといえる。

(2019/11/05)

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