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ソフトウエア定義のクルマからAI定義のクルマへ、を標榜するArm

ソフトウエア定義のクルマからAI定義のクルマへ、を標榜するArm

毎年11月ごろ東京で開催されるArmのイベントは、今年「Arm Unlocked 2025」という名で、オートモーティブ、クラウド/インフラ、エッジAIという三つの分野に分けそれぞれの基調講演があった。三つともカバーできないが、少なくともオートモーティブに関しては記者会見を開いた。Arm側が力を入れていることがわかる。SD-V(ソフトウエア定義のクルマ)からAID-V(AI定義のクルマ)へ、という言葉が多用された(図1)。 [→続きを読む]

台湾TSMCの10月売上が過去最高額、九州でシリコン経済特区への検討始まる

台湾TSMCの10月売上が過去最高額、九州でシリコン経済特区への検討始まる

2025年10月の台湾TSMCの売上額は、単月としては過去最高だった。わずかひと月で3674億台湾元(約1兆8000億円)となり、前年同月比で16.9%増であった。世界の半導体産業は9月も快調でSIA(半導体工業会)の発表では前年同期比25.1%増の694.7億ドル(約10兆70000億円)だった。キオクシアは残念ながら減収減益に終わった。一方で、ソフトバンクグループ(SBG)はOpenAIに11%を出資する。 [→続きを読む]

AI半導体を巡って続く超大型アプローチ、強気の読み、波紋の動き他

AI半導体を巡って続く超大型アプローチ、強気の読み、波紋の動き他

AI(人工知能)過熱の勢いが続いており、倫理面など規制を求める声にとどまらず、経済的な先行きへの懸念が並行している現状を受け止めている。AI半導体に注目すると、インフラ契約を確保しているOpenAI、AIロボット向け半導体に取り組むTeslaはじめ、巨額の投資によるアプローチがあらわされている。先行するNvidiaに次いで、AI半導体の具体的な製品を擁するAMDは、現下の熱い活況の市場を受けて、今後3〜5年間で売上高が年間35%増加すると強気の予測をあらわしている。そのほか、AIの過熱の一方の懸念による波紋の動きが、関連各社のマネジメント、AI半導体の取り組み、そしてメモリ半導体価格の高騰の可能性、など拡がりの様相を呈している。 [→続きを読む]

AIモデルをサポートしマルチコアSoCを1台のIDEで設計検証するADIの新ツール

AIモデルをサポートしマルチコアSoCを1台のIDEで設計検証するADIの新ツール

Analog Devices(ADI)は、これまでの組込系開発環境であるCodeFusion Studio 1.0にAIワークフローをサポートする機能を盛り込んだCodeFusion Studio 2.0をリリースした。これは、AIモデルをシームレスにインポートし、GUIやコマンドを通してプロジェクトを生成できるツールだという。AIモデルを取り込める統合開発環境といえそうだ。 [→続きを読む]

平均年齢36歳の若いアイルランド、半導体で国を盛り上げる

平均年齢36歳の若いアイルランド、半導体で国を盛り上げる

アイルランドは、イギリスの西にある小さな島国だが、ここにEUV装置を導入したIntelの最先端工場や、Analog Devicesのアナログ半導体工場がある。英国はEUを脱退したが、アイルランドはEU内にある。このため英国とEUとの懸け橋になっている。欧州のシンガポールと言われている、とIDA Ireland(アイルランド政府産業開発庁)半導体グループテクノロジー部門VPのSeamus Carroll氏(図1)は言う。 [→続きを読む]

「やっぱりエッジAIにはFPGAが向いている」〜Altera CEO語る

「やっぱりエッジAIにはFPGAが向いている」〜Altera CEO語る

純粋FPGAメーカーのAlteraは、Intelから完全独立した後、新しいCEOを迎えた。そのCEOとなったRaghib Hussain氏(図1)が来日した。それはAlteraの長期的な成長戦略で日本が重要な役割を演じていると感じているからだ。これまで日本に拠点を置く顧客500社以上をサポートしてきたという裏付け実績もある。だが、今後はエッジAIの立ち上がりと共に日本市場の拡大を見込んでいる。 [→続きを読む]

ArmのビジネスはAIプラットフォームで絶好調、ロームはやっと黒字に

ArmのビジネスはAIプラットフォームで絶好調、ロームはやっと黒字に

Armの2026年第2四半期(2025年7〜9月期)の業績が発表され、過去の2Qとして最高の業績を上げた。前年同期比(YoY)34%増の11.4億ドルとなり、3期連続10億ドルを超えた。一方ロームの決算発表もあったが、こちらは2025年度上期(25年7〜9月期)としての発表であり四半期決算ではなかった。売上額はYoY5.5%増で、営業損益は前年同期の9億円の赤字に対して76億円の黒字となった。 [→続きを読む]

またも大幅な月次最高更新、9月半導体販売高、熱いAI活況に潜む懸念

またも大幅な月次最高更新、9月半導体販売高、熱いAI活況に潜む懸念

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、この9月について$69.5 billionと、8月の$64.9 billionから7.0%と大幅増加、6月のほぼ$60.0 billionからの駆け上がりの見え方である。AI(人工知能)関連需要が牽引する増勢が、2024年以降この販売高にあらわれているが、ここ数ヶ月度合いを高めている。今回、四半期販売高もあらわされて、7-9月四半期が4-6月四半期に対して15.8%増と、1-3月四半期から4-6月四半期への7.8%増に比べても、増勢の高まりがあらわれている。このように熱いAI活況に煽られる一方、倫理性、信頼性などAIに付きまとう懸念での先行きの不安定性が取り沙汰される面も引き続いている。 [→続きを読む]

10月に最もよく読まれた記事は、日本の半導体シェア5%台を憂うもの

10月に最もよく読まれた記事は、日本の半導体シェア5%台を憂うもの

2025年10月に最もよく読まれた記事は、「これでよいのか?日本の半導体市場シェアが単調下落し続けついに5%台まで下落」であった。これは、半導体製品を売買する市場としての日本の世界シェアがWSTS(世界半導体市場統計)で5%台に落ちたことを報じた服部毅氏のブログである。 [→続きを読む]