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こじれる日韓の応酬&摩擦、フッ化水素、DRAM価格など影響高まる一途

第2次世界大戦中の徴用工問題が伏線にあって、半導体・携帯電話産業に欠かせない化学製品の我が国から韓国への輸出規制を巡る日韓双方の応酬&摩擦が日々激しさを増していく現時点。韓国側が繰り返す賠償案提示に「極めて無礼だ」と日本側が非難するまでに。米国トランプ大統領がこの対立に仲裁する用意があるとする現時点に至っている。半導体業界においては、規制対象品目の1つ、「フッ化水素」について高純度品は圧倒的なシェアの日本メーカーに対して代替を日本以外で模索する動きが相次ぐ一方、DRAM価格が2週間で1割近く上昇と短期間の値動きとしては異例の大きさが見られて、輸出規制の影響が製品の取引価格にも波及してきている。

≪見通せない先行き≫

こじれる日韓の応酬&摩擦について、7月12日に東京の経済産業省で開かれた「輸出管理に関する事務的説明会」の後の日韓双方の応酬、水掛け論の様相である。

◇日韓、輸出規制で非難の応酬、水掛け論の様相 (7月14日付け 日経 電子版 00:48)
→日本政府が韓国向けの輸出規制を強化したことに関し、日韓両政府が13日、非難の応酬を繰り広げた旨。12日に実施した事務レベルの会合の位置づけや結果について、双方の事実認識が異なり、自国の正当性を強調する姿勢を一段と強めている旨。水掛け論の様相を呈しており、両国が歩み寄る雰囲気はない旨。

◇韓国「原状回復を要求」、輸出規制巡り日本に反論 (7月16日付け 日経 電子版 00:15)
→韓国産業通商資源省の報道官は15日の記者会見で、12日に東京で開いた日韓の事務レベル会合の席上、韓国側は「原状回復を求める」という言葉を使って輸出規制の措置撤回を要請したと説明した旨。会合でのやりとりを巡り「韓国側から撤回要請は受けていない」とする日本の経済産業省に反論した形。

韓国側は日本の輸出規制を非難する一方、同国経済を大きく左右するとあって対策を協議する動きが続いている。

◇韓国大統領「日本経済に大きな被害」、輸出規制を非難 (7月15日付け 日経 電子版 18:05)
→韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、日本による輸出規制の強化に関し「両国の発展の歴史に逆行する。韓国経済の成長を阻もうとする日本の意図は決して成功しない」と非難した旨。韓国企業は供給先の多角化など脱日本依存を進めると指摘し「結果的に日本経済により大きな被害を及ぼすことになると警告する」とも強調、大統領府の会議で発言した旨。

◇韓国与党と大統領府、きょう日本の輸出規制への対策を協議 (7月16日付け 聯合ニュース 08:16)
→韓国与党の「共に民主党」と青瓦台(大統領府)は16日午後に会合を開き、日本の韓国向け輸出規制強化への対策を講じる旨。会合では関連懸案と経過の報告に続き、韓国企業の被害を最小限に抑えるための対策を練る旨。

◇文大統領と与野党5党代表が18日会合 日本の対韓輸出規制強化受け (7月16日付け 聯合ニュース 11:01)
→韓国の与野党は16日、国会で非公開の会合を開き、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と5党代表の会合を18日午後、青瓦台(大統領府)で開くことで合意した旨。与党「共に民主党」の尹昊重(ユン・ホジュン)事務総長は「史上初めての韓日間の貿易対立が起こり、韓国経済に与える影響を最小限に抑えながら最短期間で解決していくため、超党派的な努力が必要だと判断した」と明らかにした旨。

◇日本の「輸出管理が目的」に韓国反論、韓日閣僚がネット上で応酬 (7月17日付け 聯合ニュース 10:07)
→韓国に対する日本の輸出規制強化を巡り、韓国産業通商資源部の成允模(ソン・ユンモ)長官は16日にフェイスブックで、措置を正当化しようとした日本の世耕弘成経済産業相のツイートに反論した旨。

◇韓国副首相、日本に輸出規制の撤回要請 (7月17日付け 共同通信 12:35)
→日本の韓国向け半導体材料の輸出規制強化を巡り、韓国の洪楠基・経済副首相兼企画財政相は17日、措置を撤回して協議に応じるよう日本側に改めて要請した旨。

日韓摩擦のグローバルそして韓国経済へのインパクトがあらわされている。

◇'Korea-Japan trade friction to hurt global value chain' (7月17日付け The Korea Times: Biz & Tech)
→Korea International Trade Association(KITA)のChairman、Kim Young-ju氏がソウルでのpress conferenceにて。

◇韓国、0.25%利下げ−日本の輸出規制影響、成長鈍化 (7月18日付け 共同通信 12:41)
→韓国銀行(中央銀行)は18日、金融通貨委員会を開き、基準金利を0.25%引き下げて年1.50%とすると発表の旨。聯合ニュースによると、李柱烈総裁は記者会見で、日本政府の半導体材料の輸出規制強化が「成長率などの評価に一部影響した」と述べ、利下げ要因の一つになったとの認識を示した旨。利下げが前倒し実施されたとの見方もある旨。

週末にきて、双方の応酬で日韓関係は最大の危機に入っているとの表し方となっている。米国トランプ大統領の仲裁用意の表明に至っている。

◇こじれる日韓、悪化の一途、日本は国際法順守訴え (7月19日付け 日経 電子版 02:00)
→韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟を巡り、韓国外務省は18日、日本政府が1965年の日韓請求権協定に基づき要請していた仲裁委員会の設置に応じない方針を示した旨。日本政府による事実上の対抗措置とみられる半導体材料の輸出規制強化では、韓国が世界貿易機関(WTO)での議論を提起した旨。戦後最悪の状態となった日韓関係が長期化しそうな旨。

◇外相、韓国大使に抗議、元徴用工問題「極めて無礼」 (7月19日付け 日経 電子版 10:49)
→河野太郎外相は19日午前、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟を巡り、南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を外務省に呼んだ旨。日本が求めた日韓請求権協定に基づく仲裁手続きに韓国が応じなかったことに「非常に残念だ」と抗議、南氏が日本側が一度拒否した日韓両国企業による賠償案を再提示すると「極めて無礼だ」と非難した旨。河野氏は南氏に「韓国が国際法違反の状態を野放しにしないよう直ちに是正の措置を取るよう求めたい」と伝えた旨。

◇日韓対立で仲裁の用意、トランプ氏が表明 (7月20日付け AFP=時事 02:46)
→ドナルド・トランプ米大統領は19日、第2次世界大戦中の徴用工問題をめぐる日韓の対立解決に協力する用意があると表明した旨。同問題は日韓間の貿易摩擦にも発展している旨。
日本政府は、韓国最高裁が日本企業に対し元徴用工への賠償を命じたことを受け、世界を先導する韓国の半導体・携帯電話産業に欠かせない化学製品の輸出を制限。徴用工問題をめぐり日韓の間で数十年にわたり続く論争が激化している旨。

「フッ化水素」について、Samsungはじめ確保を図る関連の動きが以下の通り行われている。

◇(LEAD) Samsung vice chairman discusses contingency plan for Japan's export curbs (7月14日付け Yonhap News Agency (South Korea))

◇'Russian etching gas no option for Korean chip makers' (7月14日付け The Korea Times)
→業界officials、日曜14日発。韓国の半導体メーカーは、日本メーカーの代わりにエッチングガスとしても知られるhydrogen fluorideを供給するというロシアの申し出について懐疑的、ロシアの材料は適格にテストされていないとしている旨。

◇サムスントップ、日本出張で輸出規制3品目の在庫確保 (7月14日付け 聯合ニュース 15:11)
→日本による半導体材料などの対韓輸出規制強化の解決策を探るため訪日した韓国・サムスングループの事実上の経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が規制対象の3品目の在庫を確保したもよう。複数の財界関係者が14日、明らかにした旨。

◇Samsung to prepare contingency plans for Korea-Japan trade scuffle-Samsung deals with Korea-Japan trade dispute -Samsung leader JY Lee has told the company's semiconductor and display businesses to make contingency plans in the event that the trade dispute between South Korea and Japan continues to drag on. (7月15日付け ZDNet)
→Samsung Electronicsのvice chairman、Jae-yong Lee氏が、同社ディスプレイおよび半導体製造事業executivesに対し、日本から輸出される重要材料が制限される現在の日本と韓国の間の貿易係争に対応するcontingency plansを作るよう指示の旨。「我々は、短期的に代替を見い出すよう走り回るだけでなく、グローバルなビジネス環境での大きな変化に対応する長期的な見通しを展開する必要がある。」と、Samsung executivesとのweekend meetingにて同氏。

グローバルelectronics業界への損害が取り上げられている。

◇What the Japan-Korea Trade War Means to the World (7月16日付け EE Times)
→韓国への重要化学材料の輸出を制限、日本はすでに数え切れないとともに不必要な価格でグローバルelectronics業界に回復不能の損害を与えている旨。

◇サムスン、日本製以外のフッ化水素を試験、代替にらむ (7月16日付け 日経 電子版 15:59)
→韓国サムスン電子が、日本政府による対韓国輸出規制強化の対象の品目の1つである「フッ化水素」について、日本製以外の品質性能の試験に着手したことが16日分かった旨。高純度のフッ化水素は半導体生産に欠かせず、日本メーカーが8〜9割のシェアを握るとされる旨。サムスンが実際に日本製以外を調達するかの判断は2〜3カ月かかる見込みだが、韓国の半導体業界の日本離れにつながる可能性もある旨。

◇韓国、中国から代替調達か、日本が輸出管理のフッ化水素 (7月17日付け SankeiBiz 01:15)
→中国紙、上海証券報の電子版は16日、中国の化学企業、浜化集団(山東省)が韓国の半導体メーカーからフッ化水素(hydrogen fluoride)を受注したと報じた旨。日本がフッ化水素の対韓輸出規制を強化したため、韓国企業が代わりの調達先として中国を選んだ可能性がある旨。報道は日本の措置との関連を指摘した上で、浜化集団が製品検査などを経て韓国企業と正式な協力関係を結んだとしている旨。

◇サムスン、非日本製のフッ化水素試験 (7月17日付け 日経)
→韓国サムスン電子が、日本政府による対韓国輸出規制強化の対象の品目の一つである「フッ化水素」について、日本製以外の品質性能の試験に着手したことが16日分かった旨。高純度のフッ化水素は日本メーカーが8〜9割のシェアを握るとされる旨。サムスンが実際に日本製以外を調達するかの判断は2〜3カ月かかる見込みだが、韓国の半導体業界の日本離れにつながる可能性もある旨。中国や台湾、韓国のメーカーの製品とみられる旨。

◇韓国、半導体材料の代替検討、高品質の日本勢にリスク (7月18日付け 日経 電子版 02:00)
→日本政府による対韓国の輸出規制の強化を受け、サムスン電子など韓国の半導体メーカーが日本以外からの材料の調達に向けた対策を急いでいる旨。日本企業は先端材料で世界シェアの8割超を握るとされ、韓国が代替品を確保するには長い時間がかかるとみられる旨。ただ韓国側は日本に依存し続けるあやうさを認識した旨。日本企業は長期的にシェアが低下するリスクを負うことになった旨。

◇Korean Chipmakers to Seek Alternative Suppliers to Japan (7月18日付け The Chosun Ilbo:韓国・朝鮮日報)

韓国への規制が中国に飛び火するとされており、サムスン電子のNAND型フラッシュメモリの工場(陝西省西安市)、SKハイニックスのDRAMの工場(江蘇省無錫市)などよく知るところである。

◇対韓規制 中国に飛び火も、半導体、減産の可能性 (7月19日付け 日経 電子版 22:02)
→日本政府による対韓国の輸出規制の強化が中国の半導体生産にも影響する懸念がでてきた旨。日本が韓国に輸出する規制対象3品目のひとつ「フッ化水素」の一部が中国に輸出され、韓国の半導体製造大手、サムスン電子やSKハイニックスの中国工場で使われているため。両社は半導体の10〜20%を中国で生産しているとみられる旨。日本政府が8月末にも韓国をホワイト国指定から外し中国工場への先端材料の供給が滞るなら世界の半導体市場にも影響しそうな旨。

DRAM価格がかつてないほどの急上昇のリスク、と韓国への半導体材料の輸出規制によるインパクトが以下の通りあらわれ、あらわされている。2週間で1割近くの値上がりとなっており、引き続き指標として注目である。

◇DRAM prices up 13% on the Korea-Japan trade spat-DRAMeXchange: DRAM prices rise 13% in one week (7月15日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→DRAM半導体の価格が、半導体生産に必要な材料についての日本の輸出抑制から、DRAMグローバル供給の70%を上回るシェアをもつ韓国半導体メーカーでの供給の混乱を巡る懸念で1週間のうちに約13%上がった旨。月曜15日のDRAMeXchangeおよび業界筋によると、グローバルDRAM価格のbenchmarkである8-gigabit DRAM DDR4モジュールの平均価格が、7月5日の$3.03から7月12日には$3.26と7.6%上昇の旨。

◇Japan-South Korea gloom spurs worries of 'never seen before' chip price spike-Spike in memory spot prices has observers concerned (7月18日付け Reuters)
→日本と韓国の間の通商係争が、DRAMsのスポット価格15%増を生じ、メモリ半導体市場にとって厄介になる可能性の展開の旨。「規制強化措置が続けば、メモリ価格がかつて見たこともないほどの急上昇、DRAMの75%およびNANDの45%のグローバルoutputがリスクに見舞われる。」と、BernsteinのMark Newman氏。

◇DRAM価格、1割上昇 (7月18日付け 日経)
→韓国への半導体材料の輸出規制の影響が、製品の取引価格に波及した旨。
韓国メーカーのシェアが高い半導体メモリのDRAMは2週間で1割近く値上がりした旨。規制で供給が一時的に滞るとの観測が浮上した旨。需要そのものは鈍く、貿易制限を巡る思惑に流通市場が振り回されている旨。
需給バランスを敏感に反映するスポット(随時契約)市場で上昇が目立ち、17日時点で指標品は1個1.99ドル前後。輸出規制の発動前(3日)に比べ約9%高くなった旨。短期間の値動きとしては異例の大きさ。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦関連】

Huaweiを巡る関連の動きである。米国事業の縮小が検討される一方、Huaweiへの販売ライセンス発行の可能性があらわされているが、はっきり進みゆかない感じ方が否めない。

◇Huawei Plans Extensive Layoffs in the U.S. -Cuts are expected to affect workers at U.S.-based R&D subsidiary Futurewei Technologies (7月13日付け The Wall Street Journal)

◇Huawei will reportedly lay off hundreds of US workers -The cuts are reportedly from an R&D subsidiary, Futurewei Technologies (7月14日付け The Verge)

◇ファーウェイが米国事業縮小、制裁影響で、米紙報道 (7月14日付け 日経 電子版 22:28)
→中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)が、米国事業の大幅な縮小を検討していることが14日分かった旨。複数の米メディアが報じた旨。米国による制裁で米企業との取引が事実上禁じられ、事業を従来通り継続することが難しくなったためとみられる旨。米政権は禁輸措置を続ける方針を明らかにしており、ファーウェイへの向かい風が続いている旨。

◇Exclusive: U.S. firms may get nod to restart Huawei sales in 2-4 weeks - official-Report: Commerce may OK Huawei sales within weeks (7月14日付け Reuters)
→unnamed senior米国政府official発。取引が国家安全を傷つけないと示せるなら、商務省が1ヶ月以内に米国の会社が中国・Huawei Technologiesに再び機器を販売できるライセンスの発行を始める可能性の旨。この変化は、Huaweiの米国リサーチ部門、Futurewei Technologiesにて計画されている数100人のレイオフを防ぐには遅過ぎる様相の旨。

◇Congress wants to block the Trump administration from weakening Huawei restrictions-Bipartisan Senate group wants to stand firm on Huawei-If approved, any changes would need approval from Congress (7月16日付け The Verge)
→米上院議員の1グループが火曜16日、超党派の法制化pieceを投入、Trump政権が議会の決議なく中国ハイテク大手、Huaweiに対する圧力を後退させることを抑える旨。

◇ファーウェイ、欧州投資拡大、米制裁の影響緩和狙う (7月17日付け 日経)
→中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)が欧州での投資を拡大している旨。ドイツやベルギーで研究開発拠点などを相次ぎ新設し、15日にはイタリアで今後3年間で31億ドル(約3300億円)を投じると表明した旨。米国による制裁を受けるなか、重要市場である欧州で経済への貢献を訴え、部品調達や販売網の拡大につなげる意図がありそうな旨。

Huaweiの米国特許売買阻止を米国議会で法制化する動きが見られている。

◇Senators Introduce Bill Restricting Huawei From Buying, Selling U.S. Patents -GOP Senate measure would block Huawei action on US patents -Legislation comes as the Chinese telecom giant seeks patent-licensing fees from Verizon (7月18日付け The Wall Street Journal)
→中国のテレコム大手、Huawei Technologies Co.を標的とするWashingtonによる最新の動き。共和党上院議員が木曜18日、Huaweiの米国特許売買を阻止することを狙った法制化を投入の旨。

中国の2019年第二四半期のGDPが、6.2%増と遡れる1992年以降で最低となっている。

◇China's Q2 GDP grows at slowest pace in 27 years -Chinese economy expands at slowest rate since 1992 (7月14日付け MarketWatch)
→中国政府のデータ。第二四半期の中国のGDPが前年同期比6.2%増、27年で最低。中国は、今年の成長目標を6% to 6.5%に下げた旨。

◇中国のGDP、6.2%増、1992年以降で最低 (7月15日付け 読売新聞オンライン)
→中国国家統計局が15日発表した2019年4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を除いた実質で前年同期比6.2%増。成長率は1-3月期から0.2ポイント低下し、2四半期ぶりに減速した旨。四半期の成長率としては、統計でさかのぼることができる1992年以降では最も低い旨。米国との貿易摩擦の激化を受け、鉱工業生産や企業の設備投資などが伸び悩んだ旨。

中国製品から取り上げた関税では痛手を補えない、と米国業界の反応である。

◇Tariffs on China Don't Cover the Costs of Trump's Trade War-China tariffs are not paying for themselves (7月15日付け The New York Times)
→最近の政府figuresに基づいて、中国製品$250 billionで集められた関税は、貿易係争での業界の痛手を補うに十分でない旨。

米中双方そしてグローバル経済への打撃が、以下の通り続いて見られている。

◇米企業収益、減速一段と、3年ぶり2四半期減益へ−4〜6月期 貿易戦争響く、米株高、強まる「緩和」頼み (7月16日付け 日経 電子版)
→米企業収益が一段と減速している旨。主要500社の2019年4〜6月期の純利益は前年同期比3%減る見通し。1〜3月期に続くマイナスで、2016年以来3年ぶりの2四半期連続の減益になる旨。米中貿易戦争が長引き、需要減やコスト増として幅広い企業に悪影響を及ぼし始めた旨。最高値圏にある米株式相場。一段と金融緩和頼みが強まりそうな旨。

◇中国製造業「米との取引打ち切りも」、貿易戦争が直撃−河北省の家具産業ルポ、4〜6月GDP減速 (7月16日付け 日経 電子版)
→中国の2019年4〜6月期の実質成長率は6.2%と1992年の統計開始以来、最低だった。長引く貿易戦争で製造業が打撃を受けているのが一因。米国の追加関税の対象となった家具を製造する河北省廊坊市を訪れた。・・・

◇中国の米国債保有が減少、日本との首位逆転迫る (7月17日付け 日経 電子版)
→米財務省が16日発表した5月の国際資本収支統計(季節調整前)によると、中国の米国債保有残高は1兆1101億ドル(約120兆円)となり、4月から28億ドル減った旨。3カ月連続の減少で、2年ぶりの少なさになった旨。中国は米国債の最大の保有国だが、2位の日本は1兆1009億ドルと前月より369億ドル増え、逆転が迫っている旨。

◇6月の輸出6.7%減、中国向けは10.1%減 (7月18日付け 日経 電子版 11:06)
→財務省が18日発表した6月の貿易統計は、輸出が前年同月比6.7%減の6兆5845億円、減少は7カ月連続。米中貿易摩擦の影響で、中国を含むアジア向けが大幅に減った旨。2019年上期(1〜6月)も2016年下期以来5期ぶりの輸出減となった旨。

◇貿易摩擦「中国生産を移管」50社超、アップルやコマツ (7月18日付け 日経 電子版 01:30)
→米国が対中制裁関税を発動して1年が過ぎ、企業が生産拠点を中国外に移す動きが加速している旨。米アップルが生産を委託する中国企業はベトナムでイヤホン生産に乗り出す旨。米中摩擦が長期化する懸念が強まるなか、生産移管を検討する世界の主要企業は日本経済新聞の集計で50社を超えた旨。外資企業は中国の輸出入の4割を占め、生産移管が本格化すれば中国経済に打撃となる一方、企業も部品調達網の見直しなど負担が増す可能性がある旨。

トランプ大統領からは対中関税「第4弾」のちらつかせである。


◇トランプ氏、対中関税第4弾「私が望めば発動可能」 (7月17日付け 日経 電子版 06:46)
→トランプ米大統領は16日、ほぼすべての中国製品に制裁関税の対象を広げる「第4弾」をめぐり、「私が望めば発動することは可能だ」と警告した旨。6月の首脳会談後に第4弾を当面棚上げすると表明したが、再開した貿易協議はあまり進展していない旨。制裁拡大をちらつかせて中国に譲歩するよう圧力を強めた旨。

米中協議の方は、停滞の印象である。

◇Mnuchin: Phone call on trade with China set for Thursday, 'complicated issues' remain-Mnuchin, Lighthizer in trade call with Chinese today (7月18日付け CNBC)
→Steven Mnuchin財務長官とRobert Lighthizer通商代表が、本日遅く中国側counterpartsと話し合うが、"込み入った問題"が該貿易戦争で残っている旨。

中国半導体業界のDRAMの取り組みの経緯&今後が、率直にあらわされている。米中摩擦と並行して注目するところである。

◇China's Latest Goal-More DRAMs-A new domestic player hopes to get a foothold in DRAMs. (7月18日付け Semiconductor Engineering)
→中国が再び、国内DRAM業界の飛び立ちに向けて力を合わせた活動を行っている旨。過去の活動は不足か失敗している旨。今回は中国が成功するかどうか明らかでないが、業界としてはしっかり注意を払うべき旨。

【「キオクシア(Kioxia)」】

東芝から離れ日米韓連合の傘下に入って1年あまり、東芝メモリが来る10月から社名変更、「キオクシア(Kioxia)」とするとのこと。グローバルな融合を余儀なくされるメモリ半導体業界である。

◇Toshiba Memory is changing its name to Kioxia-Meet Kioxia, formerly known as Toshiba Memory -Likely in preparation of an initial public offering (7月18日付け TechSpot)
→昨年Bain Capitalが率いる投資家コンソーシアムに売却された東芝メモリが、Kioxiaと社名変更、memoryの日本語(記憶)からきている旨。該変更は上場に向けた第1ステップとなる旨。

◇Toshiba Memory to Rebrand as “Kioxia” in October (7月18日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇東芝メモリ、「キオクシア」に社名変更 (7月18日付け 日経 電子版 15:32)
→半導体大手の東芝メモリホールディングス(HD)は18日、10月1日付で社名を「キオクシアホールディングス」に変更すると発表した旨。2018年6月に東芝から独立し、米ベインキャピタルなど日米韓連合の傘下に入って1年あまり。名実ともに東芝から離れ、株式上場をめざす旨。「キオクシア(Kioxia)」は、日本語の「記憶(kioku)」とギリシャ語で「価値」を表す「axia」を組み合わせた造語。子会社や製品ブランドも10月から順次変更する旨。

◇「脱・東芝」名実ともに、東芝メモリ、社名「キオクシア」へ (7月19日付け 日経産業)
→半導体大手の東芝メモリホールディングス(HD)は18日、10月1日付で社名を「キオクシアホールディングス」に変更すると発表、2018年6月に東芝から独立し、米ベインキャピタルなど日米韓連合の傘下に入って1年あまり。メモリ市況の低迷など懸念材料が多いなか、名実ともに東芝を離れ、株式上場をめざす旨。

【インテルのneuromorphicシステム】

米国・Defense Advanced Research Projects Agency(DARPA:国防高等研究計画局)のElectronics Resurgence Initiative(ERI)の第2回annualサミット(Detroit)にて、インテルが8-million-neuron neuromorphicシステムを発表している。

◇Intel's Neuromorphic System Hits 8 Million Neurons, 100 Million Coming by 2020-Researchers can use the 64-chip Pohoiki Beach system to make systems that learn and see the world more like humans (7月15日付け IEEE Spectrum)
→Intelが、DARPA Electronics Resurgence Initiative Summit(Detroit)にて本日、64個のresearch半導体、コード名Pohoiki Beachから成る8-million-neuron neuromorphicシステムを発表予定の旨。

◇DARPA Summit Updates $1.5B Program-Electronics Resurgence Initiative aims to turn “flood into a flow” (7月17日付け EE Times)
→産官学の研究者が今週、Electronics Resurgence Initiative(ERI)の第2回annualサミットに向けてDetroitで会合、該ERIプログラムは、5年にわたって米国連邦資金、$1.5 billionを充て、従来のシリコンscalingの収穫が減ってきているときに半導体業界を前進させる旨。

◇Brains scale better than CPUs. So Intel is building brains-Intel develops brain-like systems-The new Pohoiki Beach builds on the 2017 success of Intel's Loihi NPU. (7月17日付け Ars Technica)
→Intelが、Pohoiki Beach neuromorphicシステムを披露、2年前にお披露目のLoihi neuromorphicプロセッサ64個を取り入れの旨。

【Samsungの12GBモバイルDRAMアップグレード版】

Samsungが、業界初、premiumスマートフォン用の12Gb LPDDR5モバイルDRAMの量産を開始、8個を一緒に実装、12 gigabytesのデータストレージが得られ、データレートおよび消費電力が改善されるとしている。

◇Samsung begins production of upgraded 12GB DRAM-Samsung revs up LPDDR5 12GB mobile DRAM -The new DRAM package will power upcoming flagship phones and consist of eight 12GB LPDDR5 mobile DRAMs that will run at a data rate of 5,500Mbps. (7月18日付け ZDNet)
→Samsung Electronicsが、LPDDR5モバイルDRAMの生産を開始、8個のメモリ半導体が一緒に実装されスマートフォン用の12 gigabytesのデータストレージが得られる旨。該DRAMからは、5,500 megabits/secのデータレートが得られる一方、消費電力は先行メモリ半導体より30%少ない旨。

◇Samsung Begins Mass Production of Industry’s First 12Gb LPDDR5 Mobile DRAM for Premium Smartphones (7月18日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

【electronicシステムにおける半導体content】

IC Insightsが、今年の半導体市場およびelectronicシステムの平均半導体contentを予測している。現下に見られる通り、昨年から大きく落ち込む半導体市場に対応して、平均半導体contentも昨年の史上最高を大きく割り込む見方である。

◇Semi Content in Electronic Systems Forecast to Drop to 26.4% in 2019-Falling IC ASPs to cause semiconductor content to plunge this year after setting a record high of 31.1% last year. (7月17日付け IC Insights)

◇Semi content in electronic systems to drop to 26.4% in 2019, says IC Insights-IC Insights sees system semi content falling to 26.4% in 2019 (7月18日付け DIGITIMES)
→IC Insightsによる予測。2019年グローバルelectronicシステム市場が4%増の$1,680 billionとなるが、今年の世界半導体市場は12%減の$443.8 billionに落ち込む見込み、2018年に初めて$500 billion水準を越えた後の旨。この2019年予測が当たれば、electronicシステムの平均半導体contentが昨年の史上最高31.1%の記録の後26.4%に低下する旨。

【Armのflexible IPアクセスモデル】

Armが、オープンソース代替に対抗、機敏な半導体設計に向けてFlexible IP Accessビジネスモデルを打ち上げている。半導体設計者に対し同社IPでの実験をやりやすくするアプローチ内容である。

◇Arm Introduces Flexible IP Access Program (7月16日付け EE Times)
→Armが、半導体設計者に対し同社IPでの実験をやりやすくしており、Armの技術ライセンス供与をまず受けるという縛りを除くFlexible Access engagementモデルを投入、年間1 tape-outで$75,000/年、あるいは無制限tape-outsで$200,000/年の料金の旨。

◇Arm makes IP access easier-Arm tries to be more flexible with semi IP access -Today, Arm initiates a new model for customers to access and license its IP. (7月16日付け Electronics Weekly (UK))
→Armが、同社Flexible Accessプログラムを披露、半導体intellectual property(IP)についてIC設計者が購入する前に試せる旨。

◇Arm launches Flexible Access business model for agile chip design (7月16日付け VentureBeat)
→「実際にintellectual property(IP)の大規模portfolioへの顧客およびパートナーのアクセスが得られる。」と、Armの車載およびIoT事業、senior vice president and general manager、Dipti Vachani氏。

◇Arm Launches New Service to Combat Open-Source Alternatives (7月17日付け EE Times India)


≪グローバル雑学王−576≫

これまで米国から見た米中経済戦争そして対中経済戦争をいかに戦っているのか、5回にわたって元陸上自衛隊陸将の筆者ならではの目で追ってきたが、今回と次回は逆に中国から見たそれぞれを、

『軍事的視点で読み解く 米中経済戦争』
 (福山 隆 著:ワニブックス「PLUS」新書) …2019年3月25日 初版発行

より解きほぐしていく。中国からみた米中経済戦争であるが、2010年をピークに下がり続ける中国の経済成長率の中、パクス・シニカ(中国による新たな国際秩序の創生)への道を開こうと、「一帯一路」と「中国製造2025」が中国版富国強兵戦略として展開されている。米中摩擦の発端となっている知的財産の盗用であるが、他国が高いコストをかけて苦労して手に入れた知的財産を短期間に、タダ同然で不正に手に入れている、とここでもなりふり構わぬやり方が細かくあらわされている。


第五章 中国側から見た米中経済戦争

〓習近平がトランプから売られた喧嘩を買った理由

□中国にとっても"剣が峰"
・米中双方、「今」こそが、将来の明暗・盛衰を分ける決定的な分岐点
 →考えられる中国の将来のシナリオ
  →シナリオ1:「世界の工場」路線を継続、少子高齢化などでじり貧に(衰退シナリオ)
  →シナリオ2:米国や日本から知的財産を不正に奪い取って「中国製造2025」を成功させ、右肩上がりの経済成長を確保、パクス・シニカ(中国による新たな国際秩序の創生)への道を開く
・2017年10月の中国共産党第19回大会における習近平
 →「19世紀以来、列強の侵略で失った世界の大国としての地位を取り戻す」
 →「中国は、将来も共産党独裁を維持しつつ、米国の覇権に挑戦し、パクス・シニカを目指す」
・中国にとって、経済成長なくして、米国との覇権争いは不可能
 →習が経済戦争で少しでも弱みを見せようものなら、政敵たちは習を失脚に追い込もうと、手ぐすねを引いて待っている

□中国経済はこのままではじり貧に
・中国は、「一人っ子政策」により、いびつな人口動態が形成
 →巨大な少子高齢化社会が出現しつつある
・オーナス(onus:英語)…重荷、負担
 →「人口オーナス」…生産年齢(15〜59才:中国は一律60才定年)が急減すると同時に、高齢(60才以上)人口が急増する事態
 →「人口ボーナス」…反対に、生産年齢人口が増える局面
・中国の労働力人口は、2011年をピーク、毎年数百万人規模で減少し続けることに
 →2011年の9億4000万人から2015年には9億1000万人に
 →2012年からの労働人口減少と軌を一にして経済成長率(GDP)も減少し始めている
・2015年に中国は「一人っ子政策」を廃止
 →しかし、人手不足は深刻、経済にとってこれは大問題

□下がり続ける経済成長率
・中国の経済成長率は、2010年の10.4%がピーク
 →以降1桁台に下落、2015年以降はついに6%台まで低下
 →中国では二度と人口ボーナスによる経済躍進は起こらない
・中国はこれまで安い労働力と外国からの投資によって、労働集約型製造業を振興して大量生産することにより経済発展
 →今後は労働生産性向上でカバー可能
  …生産効率の向上、付加価値の向上、革新ビジネスの創出など
・中国の製造業の生産技術の多くは「借り物」
 →日本、ドイツ、韓国などから部品、素材、設備を輸入、組み立てて欧米市場に輸出する「組み立て工場」のような存在
 →コストの面では途上国からの追い上げに直面の一方、先進国の「再工業化」政策によって技術面では遅れを克服できない状態に
  →中国は先進国と途上国の"挟み撃ち"に

□「一帯一路」構想と「中国製造2025」構想は中国版富国強兵戦略
・中国にとっては、経済発展のための「ギアチェンジ」が喫緊の課題
 →習近平にとってのマハンの教えに基づく「一帯一路」構想と「中国製造2025」構想
  →「ギアチェンジ」戦略であるのみならず、米国の覇権に挑戦するための富国強兵戦略でも
・米国の太平洋ハイウェイに相当するのが「一帯一路」構想
 →米国における第2次産業革命に相当するのが「中国製造2025」構想
  …「現代版の中国産業革命」構想
 →両構想セットで、「中国版富国強兵戦略」と呼ぶのがふさわしいのでは

□「一帯一路」構想――中国の現代版シルクロードとインド洋ハイウェイ
・陸路に当たる「一帯」構想
 →現代版のシルクロード
・「インド洋ハイウェイ」こそが「一路」構想
 →「真珠の首飾り」戦略を推進
 →パキスタン、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマーなどに軍事拠点
  ・基地に準じた港湾施設を構築、巨額の投資
  …インド亜大陸の首に掛けられた首飾り(包囲環)のように見える
・「一路(シーレーン)」は、中国の「大商船隊、大海空軍の建設」と「軍事拠点・基地の整備・確保」とがセットに
 →中国が米国と覇権争いをするための手段・布石となるという認識も重要
・重慶市、貴州省、雲南省、四川省は、中国にとって最後の「砦」であり、生き残り拠点
 →在日・在韓米軍基地から最も遠くに位置し、戦略爆撃機と巡航ミサイルを除き米軍戦力が及ばない
・「真珠の首飾り戦略」の関連事業で関係する諸外国
 →中国が支援するプロジェクトが「債務トラップ」ではないかとの警戒感
 →中国のやり口は、「現代版の植民地づくり」という側面も
 →南太平洋島嶼国は、中国に対する債務に苦しみ、共同で中国に債務の帳消しをめぐり協議している
 →いち早く、中国の虎口から逃れた国も
  →マレーシアのマハティール首相は2018年5月、マレー半島高速鉄道計画の廃止を表明

〓「中国製造2025」構想は「中国版の産業革命・軍事革命」構想

□シンギュラリティに乗り遅れるな
・歴史上まれに見る変革期の背景
 →2045年には、シンギュラリティ(Singularity)――人工知能(AI)が人間の能力を超える転換点(技術的特異点)――を迎えるといわれている
 →人工知能が進化、少なくとも2045年には人類が予測できない域に達するという仮説
 →事実上、人工知能の開発が人類最後の発明となることを意味
・シンギュラリティは、人類に多大な恩恵をもたらすと同時に、さまざまな危機を招く"諸刃の剣"になることが予想される
・世界は今、第4次産業革命期を迎えている
 …ロボット工学、人工知能、ナノテクノロジー、量子コンピュータ、生物工学、モノのインターネット(IoT)、3Dプリンター、自動運転車などの多岐にわたる分野においての新興の技術革新
 →米国…2011年に「先進製造パートナーシップ」政策
  ドイツ…2013年に「インダストリー4.0」プロジェクト
  日本…2015年に「ロボット新戦略」
 →これらの動きは、中国に大きな刺激、「中国製造2025」という中国独自の包括的な製造業高度化戦略を策定、2015年に公表
・「中国製造2025」工程表
 →フェーズI「2015〜2025年=製造強国の一員」
  フェーズII「2025〜2035年=製造強国の中間的水準」
  フェーズIII「2035〜2045年=製造強国上位」
 →建国100年を迎える2049年には、"世界製造強国"上位に
・習近平の真意は「米国との覇権争いをするための富国強兵策」

□「中国製造2025」は「軍事革命」構想
・「中国製造2025」構想が現代版の「産業革命」構想であるのみならず「軍事革命」構想であることも
・現代戦では、2つの空間、宇宙空間とサイバー空間における戦いが、勝敗を決する
 →「中国製造2025」で掲げたAIやロボットなど10分野の先端技術が直接・間接的に軍事技術として役立つ
 →ファーウェイが先行している第5世代移動通信システム(5G)――高速・大容量化、超低遅延性――は、不可欠の技術
・だが、中国の「遣り口」は汚く、フェアではない
 →先進国技術を盗用、世界のトップに立とうという魂胆
・「ザ・リバティ」誌(2018年10月号)が指摘している手口
 →1)企業買収
   …2008年、イギリスの半導体企業を買収、軍事に繋がる最新技術の獲得
  2)中国企業による外国企業の合併や提携
   …外国企業と中国企業で合弁会社をつくらせ、その会社を通じて技術を盗む手口を常用
   …「技術供与」の強要、有名なのが、日本から盗んだ新幹線の技術
  3)人間を使った「窃盗」
   …マイクロンの社外秘のメモリチップ設計図の例
  4)留学生や共同研究
   …中国人留学生すべては、大学ごとに「学友会」を組織、中国大使館や領事館の中の「教育処」という組織のコントロール下に
   …中国が欲しい先端技術に対しては、中国の大学や企業が共同研究を持ち掛け、技術情報を獲得する手法
  5)サイバー攻撃
   …10万人以上いるとされる人民解放軍のサイバー部隊
・中国は、他国が高いコストをかけて苦労して手に入れた知的財産を短期間に、タダ同然で不正に手に入れている
 →中国の先端技術の研究においては、中国が米国よりも先行するように
・他方、中国共産党主導の「中国製造2025」が、習近平の思惑通りにいくのかどうかは疑わしい、と見る向きも
 →小平の改革開放路線がうまくいったのは、市場の活力を重視したから
 →「中国の特色ある社会主義市場経済」で、「お上」が旗を振るようになれば中国経済がうまくいくのかどうかは疑問

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