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特集コロナ戦争(1):新型コロナウイルスに対して半導体業界は何ができるか

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新型コロナウイルスが半導体およびIT産業にどのような影響を及ぼすか、最近の企業の動きを追った。工場の稼働状況や、半導体産業を「不可欠な事業(Essential Business)」と捉える世界の国々、ビジネス展示会の延期や大損害、一方で在宅・テレワークによる通信企業は収入増加など悲喜こもごもの実態だ。セミコンポータルでは来週にもウェビナーで最新情報をお伝えする。

新型コロナウイルス(Covid-19)は、東日本大震災に匹敵するほどの経済的被害をもたらす、という人もいる。経済的な被害は大きそうだが、その規模がどの程度になるのかは未だわかっていない。乱暴な仮定でシミュレーションしても実態にそぐわないことが多く、自社の業績予想を取りやめた所も増え続けている。

Analog Devicesは3月26日、2020年第2四半期の見通しを取りやめると発表した。Vincent Roche CEOは「急激な感染拡大が続く間、弊社が最優先するのは従業員と弊社が稼働するコミュニティの健康と安全です。弊社は顧客および世界的医療機関と協力して革新的な医療診断ソリューションを展開し、Covid-19のパンデミックに立ち向かおうとしています」と述べた。Infineon Technologiesも3月30日、2020年の業績見通しを見送ることになった。ドイツの自動車工場が一時休止しているため、自動車用製品に強い同社は大きな影響を被ることになりそうだ。しかし、マレーシアのInfineon工場は、同国政府が半導体を不可欠な事業と認定したため、再稼働し始めた。

不可欠な事業(Essential Business)の認定を政府からもらえば、工場を止める必要がなくなり、継続できる。マレーシアだけではない。米国でも州政府が認めれば工場を止めずに済む。SEMI (図1)は、半導体は重要な産業であることの認識を16州知事や都市の市長などに向け手紙を出した(参考資料1)。SEMIは中国、欧州、日本、台湾、韓国のSEMIにも各地域の政府宛に同様に訴えている。

この認定がされた中国では、2月に武漢市を封鎖した時でさえ、NANDフラッシュのYTMCの工場だけは例外的に稼働だけを続けた。中国製造2025に半導体事業は欠かせないからだ。米カリフォルニア州では、ベイエリアなどの地方政府が半導体製造装置企業の稼働を止めるという措置を3月17日から3週間とっていた。このため、Lam ResearchやApplied Materialsなどの工場が止まっていた。SEMIの声明は工場停止の現状を地方政府へ届けた。

半導体企業は、新型コロナウイルスの蔓延による影響で業績は落ちるものの、医療従事者やコロナと戦っている人たちに向け寄付を行うところも出ている。Intel財団は、地域コミュニティの財団に600万ドルの内400万ドル(4.4億円)を寄付、食料の確保や医療機器、シェルター、中小企業支援などを支援、残りの200万ドルをインテルの工場でコロナウイルス対策している従業員を支援する(参考資料2)。Xilinxも110万ドルをWHOやベイエリア内の医療関係などを支援する(参考資料3)。

Micron Technologyは、経済援助を目的として3500万ドル(38億円)を拠出する(参考資料4)。新たな救援基金の設立や従業員への補助支援、中小のサプライヤーや医療関係への支援などを含む。

テクノロジーをコロナ対策に活かそうという動きもある。新型コロナウイルスの診断をもっと迅速にするためのデバイス開発だ。半導体スタートアップのmiDiagnosticsはSiチップを利用したMEMS流路診断デバイス開発するため、シェアホルダーを中心に1400万ユーロを新たに調達した(参考資料5)。

MIT(マサチューセッツ工科大学)は、従来の3万ドルもする人工呼吸器に代わる、低価格器をオープン戦略で企業と共に開発する(参考資料6)。数年前に地元企業と計画した時は100ドルの材料費で済んだが今は少し値上がりし、それでも400〜500ドルでできそうだとしている。医師や中小の医療機器メーカーなどと協力する。

新型コロナウイルスは、半導体産業と無関係ではない。世界の半導体企業は、自分たちの力で何ができるかを模索し、協力してその病気を退治しようとしている。セミコンポータルでは、新型コロナウイルスに対して半導体産業は何ができるか、近いうちにウェビナーを開催し、会員読者の方々と議論し、その答えを探っていきたい。

参考資料
1. SEMI Urges ‘Essential Business’ Designation of Chip Companies Worldwide to Help Ensure Continuous Operation March 31, 2020
2. Intel Allocates $6 Million for Coronavirus Relief, Builds on Previous Efforts March 26, 2020
3. Xilinx Donates $1.1 Million to COVID-19 Relief March 30, 2020
4. Micron Dedicates $35 Million to Support Global Communities and Provide Financial Relief for Those Affected by the COVID-19 Pandemic March 25, 2020
5. miDiagnostics Raises €14m to Accelerate the Commercialization of its Disruptive, Lab-quality Silicon Chip Diagnostics Platform March 26, 2020
6. MIT Emergency Ventilator (E-Vent) Project

icon-anti-covid-19.png (2020/04/02)

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