2024年5月15日
|服部毅のエンジニア論点
IEEE Symposium on VLSI Technology and Circuits (通称:VLSIシンポジウム)は、日本と米国の学会関係者の尽力で1981 年に始まった国際会議で、いまや、半導体デバイス技術中心のIEDM(International Electron Device Meeting)、半導体回路中心のISSCC(International Solid-State Circuits Conference)と並ぶ世界3大半導体国際会議の一つに成長してきている。IEDMとISSCCは、米国勢が中心になって米国内だけで開催されているのに対して、VLSIシンポジウムは日本(京都)と米国(ハワイ)で毎年交互に開催されている。
[→続きを読む]
2024年5月14日
|会議報告(レビュー)
MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)の国際会議「The 15th MEMS Engineer Forum」が先月、東京で開催された。MEMSデバイスは、加速度センサ・圧力センサからマイクロフォン、RFフィルタ、超音波トランスデューサなどさまざまな応用に使われてきた。欧州勢は、自動車市場やスマホ市場などでMEMSデバイスを発展させた。次のMEMSデバイスは何か。
[→続きを読む]
2024年5月13日
|週間ニュース分析
インテルジャパンをはじめ、オムロンやレゾナック、信越ポリマー、三菱総合研究所など15社が「半導体後工程自動化・標準化技術研究組合」(SATAS)を4月16日に設立していたことを5月7日に明らかにした。そして、同日に三菱総研やレゾナックから、SATASに参加したというニュースリリースが流れてきた。設立した主語が誰なのかよくわからないようなニュースリリースとなっている。
[→続きを読む]
2024年5月13日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、今回は四半期の区切りで、1-3月について$137.7 billionで、前年同期比15.2%増、前四半期比5.7%減、3月単月については$45.91 billionで、前年同月比15.2%増、前月比0.6%減となっている。市場回復の材料が多々見えながら、本格的な盛り返し待ちの状況に見えている。米国政府が、中国のHuawei向け半導体出荷を認めていたライセンスを一部取り消した、という動きが報じられて波紋を呼んでいる。インテルやQualcommが含まれるとされ、現下の売上げ見込みへのインパクトもあらわされている。半導体販売高回復基調に水を差す懸念もあり、今後の推移に注目するところである。
[→続きを読む]
2024年5月10日
|産業分析
SK hynixは、次世代スマートフォン向けのストレージとなるNANDフラッシュの新規格Zoned UFS(あるいはZUFS 4.0)製品を開発した。エッジAI向けのストレージとして、2024年第3四半期に量産する計画である。経時劣化を改良し製品寿命は40%長くなるという。SK HynixはHBMの成功に続き、NANDでもAI応用メモリでの成長を狙う。
[→続きを読む]
2024年5月10日
|市場分析
世界のファブレス半導体のトップにNvidiaが登場した。市場調査会社TrendForceが発表した世界のファブレストップテンランキングでは、2022年に1位だったQualcommが2位に後退、2位だったNvidiaがトップに立った。その他、昨年の7位と8位が入れ替わり、今年は7位Novatek、8位Realtekとなり、10位にMPSが入った。
[→続きを読む]
2024年5月 9日
|産業分析
Bluetoothが常識外れの長距離を通信できることが明らかになった。なんと地球を周回する衛星からBluetooth通信でデータをやり取りできるようになったのだ。かつてBluetoothは(近距離無線通信)という注釈をつけてメディアで紹介されていた。長距離どころではない。今回スタートアップの米Hubble Networkが地上のBluetoothデバイスと衛星との間で600km離れて通信できた。
[→続きを読む]
2024年5月 7日
|週間ニュース分析
長いゴールデンウィークが開け、その間DRAMメーカーのHBM(High Bandwidth Memory)への開発が続々発表された。これまで圧倒的にリードしてきたSK Hynixに続きSamsung、さらにMicron TechnologyなどがHBM製品をサンプル出荷している。2日にはファウンドリPSMCが新工場を台湾に設立、半導体産業は攻めの姿勢を見せた。
[→続きを読む]
2024年5月 7日
|長見晃の海外トピックス
半導体市場の本格的な立ち上がりが待たれる状況の中、台湾、韓国、そして中国の主要プレイヤーのそれぞれ市場制覇に向けた動きに注目させられている。最先端を引っ張ってリードを拡げたい台湾・TSMCは、1.6-nm半導体生産の2026年までの開始を発表している。販売高ランキング首位奪還を目指す韓国・Samsungは、ここにきて5四半期ぶりの営業黒字、AI向けHBM半導体の供給を本年3倍に高めるとしている。HBM半導体で先行優位に立っている同じく韓国・SK Hynixは、すでにHBMが来年までほぼ完売とし、韓国の新工場への取り組みである。そして、米国の規制下にある中国・Huaweiは、SMIC製の半導体搭載のスマホで、自立化を目指す国家的取り組みを引っ張る動きである。
[→続きを読む]
2024年5月 2日
|産業分析
エネルギーハーベスティングなIoT(Internet of Things)センサを使ってビルやオフィスの空調電力の料金を年間26%削減させたという実例が出てきた。これまでIoTや、電池を使わないエネルギーハーベスティングは実証実験が多かったが、IoTシステムを開発したスタートアップのエイターリンクは、社会実装を目的としビジネスにつなげた。
[→続きを読む]