AIがけん引する半導体、集積化技術、先端パッケージングのIEDM 2024
IEDM(International Electron Devices Meeting)2024の内容が明らかになった。70周年を迎える今年は、「明日の半導体技術を形作る」という全体テーマで、基調講演、一般講演だけではなく、フォーカスセッションやチュートリアル、ショートコースなど270件の講演が予定されている。例年通り米サンフランシスコのヒルトンホテルで12月7日から開催される(図1)。
図1 70周年を迎えるIEDM 2024 出典:IEEE IEDM
IEDM 2024の広報部長でSamsungのSemiconductor R&D担当バイスプレジデントでもあるKang-ill Seo氏は、「AI(人工知能)やHPC(高性能コンピューティング)、クルマや製造業の電動化、ワイヤレスや高速通信、量子コンピュータなど急成長する応用分野に対応するためのコンピューティングパワーはもっと多く求められている。このようなニーズが増え続ける限り、これらに対応する技術をIEDMの講演で示す必要がある」と述べている。
国際会議における技術トレンドを最もよく表している講演は、12月9日(月)の午前中に行われる基調講演だ。今回もいつものように次の3件の基調講演が用意されている;
・「半導体産業の将来展望と新技術の開拓者たち」〜TSMC上級VP兼共同COO(Chief Operating Officer)のY-J. Mii氏
・「エネルギー効率の高い先端AIアーキテクチャ:ファブプロセス、パッケージング、システムインテグレーションのイノベーション」〜AMD技術製品エンジニアリング担当シニアVPのMark Fuselier氏
・「SiC利用の革新的パワーエレクトロニクスが持続可能なソリューションを拓く」〜Wolfspeed CTO(Chief Technology Officer)のElif Balkas氏
パネルディスカッションは12月10日の夜、スタンフォード大学非常勤教授のAli Keshavarzi氏の司会の元で開催される。テーマは、「70周年のIEDM−将来を準備しながら歴史を作ってきた、次は何か?」である。
また先端の専門家向けのフォーカスセッションでは、9日から11までの全日程を通して開催され、AIがらみのテーマが多い;
・AIメモリ:技術とアーキテクチャ
・人間とのインターフェースに向けたニューラルインターフェイス技術の急速な進化
・半導体技術の最大で最良のイノベーション:過去から未来へ
・先端半導体製品と先端パッケージング
・急伸するパワー半導体デバイスと持続可能な社会向けの集積化技術
さらに非専門家向けのチュートリアルセッションは12月7日(土)の午後開かれ、やはり半導体の初心者が学ぶためのショートコースは12月8日(日)の朝から夕方まで開催される。