半導体後工程請負OSAT世界トップテンランキング
2018年第1四半期における半導体パッケージング企業のトップ10社ランキングが発表された(表1)。1位台湾ASE、2位米Amkor、3位中国JCET(江蘇長電科技)の順は2017年と変わらないが、前年同期比での成長率は、大きく異なる。2017年のメモリバブルを引き継ぐ形で、ASEが26億ドル、Amkorが20.5億ドル、3位のJCETが17.8億ドルという順だ。
表1 世界OSATトップ10社ランキング 出典:TrendForce
このトップ10社のランキングは、台湾系市場調査会社のTrendForceが発表したもの。2位の米国Amkorを除き、全てアジアの企業が占めている。
半導体後工程とテスティングの専門請負企業OSATは、もともと台湾が強いが、トップ10社の内、ASEとSPIL、PTI、KYEC、ChipMOSの5社が台湾、3位JCETと6位TSHT(天水華天科技)、7位TFME(通富微電子)の3社が中国、2位のAmkorが米国、8位のUTACがシンガポールとなっている。特に中国の存在感が高まっている。
これら10社の中で、40.9%増と最も伸び率の大きな企業は6位のTSHTで、ここはパワートランジスタのパッケージに強い。次に伸びの大きな企業は台湾のPTIで31.5%と伸びた。ここはもともとDRAM製造のエルピーダの子会社であったテラプローブとの合弁企業だったが、現在はテラプローブの株式を全て買い取っている。そういった関係もあり、今年前半も昨年に続きDRAMの価格上昇の恩恵を受け、DRAMパッケージング事業で大きく伸ばした。